山下克己
関西電力(株) 土木建築室 土木グループ 会員
出口恭
(株)ニュージェック 河川グループ
藤田一郎
神戸大学大学院 工学研究科 教授
【概要】
適切な河川計画や合理的な河川管理のためには河川のモニタリングが不可欠であるが,山地部の河川流況の詳細な計測はこれまであまり行われてこなかったのが現状である。特に対象が急峻な山地河川の場合,一般的な計測手法では実行するのが困難であったことが要因である。この点を解消するために,山間部に設置した河川監視カメラの映像を用いて,その山地河川の洪水時における河川表面流速の計測を行った。このカメラは白い気泡を伴いながら激しく流下する洪水事象を昼夜にわたって撮影した。本研究では,LSPIV 法と STIV 法の二つの画像解析手法を比較しながらこの洪水の画像計測を行った。その結果,激流下においても表面流速の算定が可能であること,また,夜間撮影画像に対しては STIV の適用が有効であることが明らかとなった。
キーワード :山地河川,洪水,画像解析,表層流速
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