西澤真理子
リテラジャパン(株式会社リテラシー)代表取締役
シュトゥットガルト大学環境技術社会学科フェロー研究員
東京大学農学部および筑波大学工学部非常勤講師
【概要】
本年 3 月11日に発生した大震災と津波,原子力問題において,リスクコミュニケーションの重要性が認識された。しかし,発生後の安全情報について,情報の混乱が起きている。一般からは「一体何を信じたらいいの?」という声がよく聞かれる。どういう情報の出し方をすれば本当に正確な情報を一般の方が分かってくれるのか。事業者や行政は,その方法の工夫に苦労している。リスクコミュニケーションをしようという意気込みは大切だが,一歩下がり,社会が何を不安に感じているのか,何を安全と思うか。人々が「安全安心」を求める背景には何があるのか。そして,何がリスクコミュニケーションの促進を阻むのかといったことなど,様々な側面から現在の問題を理解した上でその実践に取り組んでいく必要があろう。
キーワード :リスクコミュニケーション,安全安心,リスク経営,メディア
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