三浦大助
(財)電力中央研究所 地球工学研究所 主任研究員
土志田潔
(財)電力中央研究所 地球工学研究所 主任研究員
【1.はじめに】
原子力発電所を始め,社会的に重要な設備等を立地・建設する際には,近傍の火山活動が施設に影響を与える可能性について,適切な評価を行うことが必要である1),2)。評価に際して最も重要なのは「噴火の影響が重要構造物へ及ぶか否か」である(第 1 回参照)。これには,長期間の活動実績を地質学的に調査し,火山活動が及ぼす影響の種類や規模を予め想定すること,そして,火山の現在の状態を調べ,次回の噴火について詳細に検討することが有効である1),2)。第 4 回では,第 1〜3 回3)〜5)で述べた基礎知識を前提に,火山活動の影響を評価する際の考え方について解説する。特に国内外で検討された評価基準の考え方を紹介し,今後の取り組みに向けた課題を整理したい。
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